2019/05

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
<< >>

 

最近、訳あって(というか、単に金銭的な理由のため)カメラ機材の大部分を売却した。漫画の作画資料を撮影できるくらいのシステムだけは残したのだが、その残したうちの中にSuper wide-heliar 15mm f4.5がある。残した理由は見積価格が二束三文だったのと室内撮影用に使えそうだったから。バカでかい超広角レンズを古民家とかに持って行くと結構ヒかれるのでこの小型感はちょうどいい。見た目もカッコいいし。

 

SWHはフルサイズ対応の小型超広角レンズだ。ライカL用の儀拭M(VM)用の況拭▲愁法Eに最適化された祁燭あり、これは一番安い初期型だ。小さい、安い、よく写ると素晴らしいレンズなのだが、フィルム時代のレンズなのでいかんせんテレセン性を考慮しておらず、初期型をミラーレスにつけると周辺減光や周辺のカラーキャスト(マゼンタの色かぶり)が発生する。自分はどうせ作画資料用=モノクロでしか使わないので気にしていなかったのだが、ふとソニーαにはレンズ補正アプリがあることを思い出し、テストしてみることにした。

 

レンズ補正設定は

Peripheral Shading +16/-3/+5

ディストーションとかは特に設定なし。

シャドーとハイライトを自動的に操作してくれるダイナミックレンジオプティマイザー(DRO)との併用例も見せるので参考まで。

 

α7R2+Super wide-heliar 15mm f4.5   F11 レンズ補正あり+DRO.Lv5

 

α7R2+Super wide-heliar 15mm f4.5 F11 レンズ補正なし+DRO.Lv5

 

α7R2+Super wide-heliar 15mm f4.5 F11 レンズ補正あり+DRO.OFF

 

α7R2+Super wide-heliar 15mm f4.5 F11 レンズ補正なし+DRO.OFF

 

すべてjpeg。

レンズ補正のおかげで周辺減光はかなりマシになっている。色も補正かけているはずなのだがそんなに変わってない。なんとなく、若干マゼンタ感が減って安定しているような気がする。素の状態でも絵画的で写真としては悪くないが、高いコントラストのせいもあってどうしてもドラマチックになりすぎてしまうので、レンズ補正と併用したほうが色々と使いやすいと思う。

 

祁燭SWHを以前使っていたことがある。そちらはレンズ構成枚数を増やしてカラーキャストや色収差などを徹底的に抑え込んだ(代わりに若干重くなった)タイプでEマウント用電子接点つきだった。体感比較だが、初期型と祁燭任論議床莠遡未蚤膾垢呂覆ぁ初期型でもシャープネスは高いし、ディストーションはないし、色収差は結局現像1発で消せるし。初期型のカラーキャストは確かに感じるが、どうせ祁燭任皀轡礇鼻嫉ち上げると周辺色被り起こすので。

 

 

 

エグいゴーストが出ている(右下…) 逆光耐性はさすがに祁燭犯罎戮襪泙任發覆ぁD狭角なので難しいけど、野外で使う時は順光で。

 

 

 

ディストーションはほぼ無し。

 

 

 

実用充分。オールドレンズとはいえ1999年発売なのでまだまだ現役だ。ただ像面湾曲によるピント面のゆがみがあるので、ピント合わせには注意したい。画面の中でいちばん近いものに(中央と端に同じくらいの距離のものがあれば端を優先して)ピントを合わせて、キリキリと絞り込めば大抵被写界深度内には入る。


 

前回(ヨンヌオ50mm)、前々回(SIGMA30mmF1.4DN|C)と「なんとかLoxiaを買わずに済ませよう」と試行錯誤していたのだが結局Loxia 2/50を買ってしまった。典型的なレンズ沼の沈み方をしている。今回はレビューというより感想記事で、結論から言うと「さっさと買えばよかった」。誇張なく今まで使った標準レンズのなかでベストだと思う。ていうか、いままでどんなレンズ使ってたっけ? 換算45〜55mmだと

 

SIGMA 30mm F1.4 Art

SIGMA 30mm F1.4 DC DN | C

SIGMA 50mm F1.4 Art

SEL50F18F

SEL55F18Z

Carl Zeiss Ultron 50mm f1.8

SMC TAKUMAR 55mmF1.8

MC ROKKOR-PF 50mm F1.7

YONGNUO YN50mm F1.8

 

標準レンズフェチなのか単に安いから買いあさってしまったのか、結果的に色々と触ってる感じだ。ズームレンズも含めていいなら18-35mmF1.8や17-50mm F2.8 EX DC OS HSMも単焦点並の性能だったし、コンパクトカメラも含めてならDP2の30mmもあるけど、Loxia 2/50はその中のどのレンズよりも良い。SEL50F14Z? うーん使ったことないからわからん。

 

 

 

 

ここに挙げてるのはどれも大した作例ではなくて、日陰に差し込む直射日光というただそれだけの絵なんだけど、これを普通に撮るとどれだけ破綻しやすいか、写真を少しでもやったことがある人ならわかってもらえると思う。シャドーは色吹っ飛ぶし、白トビ・黒潰れのオンパレード、色収差は山ほど出てくるわけでまともな絵になったためしがない。Loxia 2/50とα7Sの組み合わせはこれに耐えてくれる。しかもこれ、jpeg!

 

 

 

 

 

 

 

いちばん感動したのがこのカットで、難しいペンキ塗りの鳥居の赤色がjpegで完璧に再現されていた。ソニー機はとにかく色がむちゃくちゃになりやすくて、油断するとすぐシアンに転ぶし、色収差はほったらかしだし、現像する時いつも困るのだが(メーカーもたぶん現像前提で作っているのだろうが)、Loxiaはまったくいじる必要がない。シャープネスも四隅まで充分で、絞り開放から絞り込んでも被写界深度以外の描写がまったく変化しない。これには本当に驚いた。描写は典型的なプラナーのそれで、非球面すら使っていないダブルガウスらしいけど、それにしては写りが良すぎる。何か補正レンズ挟んでるんじゃないの? 信じられない。これが現代の加工技術か。

 

α7R2との組み合わせも試してみたが、シャープネスは42mpでも充分なくらいある。ただ色収差が強調されやすいみたいで若干色味が転ぶような感じがする。12mpのα7Sか24mpのα7シリーズがオススメ。55mmZAも素晴らしかったが、Loxia 2/50はさらに素晴らしい。完璧に最も近いレンズだ。



 

マウントアダプター経由で例の5000円の中華レンズYONGNUO 50mm f1.8を使う。今回はすべてF2固定で。

 

余談だけど電子接点がないマウントアダプターでも、電子絞りレンズの絞り値を変えて使う手段がある。そのマウントレンズ(今回はEFマウント)が動くカメラが必要だが、一度レンズをはめて絞り値を設定→シャッタースピードを1秒とかにして、シャッターを切り、絞りが変わった瞬間外してしまえばその絞り値で固定される。壊れるかもしれないのでオススメはしないけど今回はそれでやっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コピー元になったEF50mmF1.8の影響なのか、色収差がやや少ない気がするし、全体的にフォーカルレデューサーを経由してα6000で使った時より描写が安定している(当たり前だが)。比較対象としてはSEL50F18Fがあるが、あちらは絞り開放でのフリンジ抑制を捨て、絞った時の解像度を重視しているようだ(SIGMA 30mmF1.4Art や30mmF1.4DCDNも同じ思想な気がする)。ヨンヌオはそれらより解像度は劣るものの、使いやすい。SEL50F18Fは開放で草むら撮ると色収差で全部ピンクになっちゃうからね。

 

これを価格が14倍のLoxia 50mm F2と買い換えるかどうかは相当悩みどころだ。Loxiaのほうが良いんだろうけど、正直α7Sにはオーバースペックな気もするし、何か不満があるかといえば特にない。ピントリングのラバーがすぐ取れるところくらい…。


 

APS-C用レンズ「SIGMA 30mmF1.4 DC DN | C」Eマウント版はフルサイズ換算45mmの標準大口径レンズだ。画質には結構定評があり、コスパ神レンズとかArtレンズ並とか言われている。ちょっと事情があってこれとSIGMA 50mm F1.4 Artを比較することにした。絞り値は30mmがF1.4開放、Artの方はF2にしてある。APS-Cのボディはα6000、フルサイズのほうはα7Sだ。

 

なんの比較だよという話だが、先に弁解しておくと厳密なレンズ性能比較がしたいというわけではない。大きさも重さも値段も数倍違う2本で比べてどっちが上だというのも変な話だし(1段絞ってる時点でArtに有利すぎる)ボディの性能がそもそも段違いなので。ただ、やりたい事はなんとなくわかってもらえると思う。要するにAPS-Cでフルサイズ50mmF2の浮遊感を代替できないかという試みだ。

 

本当のことをいうと、標準大口径を常備するにあたって軽いLoxia50mm+α7Sにするか、SIGMA30mmF1.4DCDN+α6000にするかで悩んでいるということである。これで絞り開放の描写が別に大差なければAPS-Cを常用しようと思って実験した。実用かどうかをテストするのでもちろん色収差補正はON、ディストーション補正もONにしてある。というわけで参考程度に見てください。

 

 

SIGMA 30mmF1.4 DN | C + α6000 (F1.4)

 

SIGMA 50mmF1.4 | Art + α7S (F2)

 

SIGMA 30mmF1.4 DN | C + α6000 (F1.4)

 

SIGMA 50mmF1.4 | Art + α7S (F2)

 

SIGMA 30mmF1.4 DN | C + α6000 (F1.4)

 

SIGMA 50mmF1.4 | Art + α7S (F2)

 

うーんボケ量が結構違うな。

 

SIGMA 30mmF1.4 DN | C + α6000 (F1.4)

 

SIGMA 50mmF1.4 | Art + α7S (F2)

 

色温度は揃えてあるんだけど。

 

SIGMA 30mmF1.4 DN | C + α6000 (F1.4)

 

SIGMA 50mmF1.4 | Art + α7S (F2)

 

SIGMA 30mmF1.4 DN | C + α6000 (F1.4)

 

SIGMA 50mmF1.4 | Art + α7S (F2)

 

うーん大差ないといえば大差ないし、ぜんぜん違うといえばぜんぜん違うし、実用かといえば実用なようなそうでもないような。とりあえず以前使っていたレフ機用の30mm F1.4 Artより、30mm F1.4 DC DN | C のほうが遥かに使いやすく進歩している。

 

全体を通して感じたのは、30mmF1.4の開放は色収差とハロの影響で、実際の解像度よりも相当ユルく見えるということだ。

 

 

これは色収差補正をOFFにした等倍トリミングだが、30mmのほうはハロが相当出ている。フリンジも結構ちゃんと出ていてこれを完全に消すにはF11まで絞らなければならない。中距離で浮遊感を持たせるにはやはりフルサイズ使うしかないのか。でも画面全体で画質が一貫していて近距離で撮るには良いレンズではある。AFも爆速だしDMF効くし。あとめちゃくちゃ軽い。α6000との組み合わせで599gだもんなあ。


 

YONGNUO AF 50mm f1.8というレンズがある。ちょっと前にいろいろと話題になった激安レンズで、ググってもらえばわかるがEF50mmF1.8の中国製コピー品だ。元レンズでさえぶっちぎりで安い撒き餌レンズなのだが、YONGNUO50mmは人件費の安い中国メーカーがさらにコストダウンまで考慮して作られたことで輪をかけて安く、五千円を切る値段で買える。

 

でも所詮粗悪なコピー品でしょ? と言うなかれ、レンズ構成は古典的なダブルガウスでいわば枯れた技術の集大成のようなものだ。そしてプラマウントのおかげで非常に軽い。レンズのみで117gだ(フルサイズ向けのレンズ!)そもそも日本の誇るニッコールだって、最初はライツやツァイスのコピーだったのだから、他人のことは悪くいえないのである。ただYONGNUO50mmはレンズ構成だけでなく、見た目がキヤノン50mmと全く同じというのがすごい。間違えて買わせる気なのかと思うくらいそっくりで、ロゴ以外相違点がない。2メートル離れたら肉眼では判別不能だろう。さらに面白いのが同じレンズ構成でニコンマウント版も出ていて、そいつはニコン50mmF1.8にそっくりなのだ。わざわざ別のデザインにする必要ある? ひょっとしてこれはパクリじゃなくてリスペクトなのだろうか。

 

 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

 

今回はヨンヌオ50mmをスピードブースターを介してα6000につけることで、APS-C用35mmF1.3として扱ってみることにした。似たスペックのレンズだとフジXF35mmF1.4やシグマ30mmF1.4だろうか。もっともViltrox EF-Eは電子接点有のアダプターとはいえAF速度は終わっている(というか、AFしても一生合焦しない)つまり実質的にはMFレンズであるので、比較対象は7artisansかNeewerの35mm f1.2かも。αで使うぶんには直接的ライバルはE35mm F1.8 OSSかな。

 

 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

 

絞り開放。現像でマイクロコントラストをあげてあるが、中心部はかなりしっかりした写りをしている。若干ハロもパープルフリンジも出ているが、RAW現像で取り除けるレベルだ。sdQのキットレンズとして手に入れたシグマ30mmF1.4Artを使っていた時は、開放のフリンジの多さに閉口したが、ヨンヌオはかなりまともだ。使えるか使えないかといったら「積極的に使いたくはないが、使おうと思えば使える」というレベルで、正直シグマの開放より実用的だ。シグマのほうがずっと結像能力は高いけど(特に周辺)、結像していてもフリンジだらけでは結局使えないわけで…。

 

 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

 

レンズ傾向としては割とハイコントラストでファインダーを覗いていて楽しい。色はナチュラルで現像時にいじりやすい感じだ。フォーカルレデューサーをつけたことによる画質面でのネガは特段、感じられない(前述のとおりAFはできないし、たまにフリーズするけど、電源OFFで直る)。普通にハイスピードレンズになっている。

 

 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

 

像面湾曲は結構ある。ピント面がズレるので周辺画質が荒れるのだ。とはいえどっちみち開放では周辺画質は終わっているわけで、絞れば像面湾曲も周辺画質そのものも良くなるので(被写界深度に入るので)使い方で回避できる。どうせビネットで落としちゃうし周辺を被写体に使わなきゃいいだけなので別に良いといえば良い。

 

 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

 

F1.7(マザーレンズでいうとF2.5くらい)程度まで絞り込むと、ハロは消え急激に解像度が高まり、無加工でも完全に実用レベルとなる。周辺画質もかなり改善している。ボケも悪くないと言える部類ではないだろうか。美しいとは言えないかもしれないが、それほど過剰補正気味でもないらしく二線傾向はない。というか、ちゃんとした現代レンズだ。

 

 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

 

そして光量と色さえ豊富にあれば、色鮮やかな素晴らしい描写をする。軽くて、明るくて、よく写る。他になんか言うことある? もちろんXF35mmF1.4が買えるならそっちのほうがいいが、別にヨンヌオだって悪くない。これが五千円で手に入るとは素晴らしい!


 

前回EF-M2スピードブースターのレビューで、開放時の画質の劣化から「スチル向きではない」と一刀両断にしてしまったのだが、懲りずにまたEF-Eのフォーカルレデューサーアダプターを買ってしまった。何度騙されても縮小光学系にはロマンがあるので買ってしまう。ニコンF-Eアダプター、前回のキヤノンEF-マイクロフォーサーズと、今回買ったキヤノンEF-Eでウチに3つもある。こんなに集めて何に使うんだ。

 

レデューサーはあまり一般的な代物ではないので軽く解説すると、こいつはフルサイズ用のイメージサークルがあるレンズの結像面を、より小さなセンサーにあわせて縮小することで、画角を広げつつ明るさを1段上げるアダプターのことである。センサー前にレンズを挟む縮小光学系アダプターと呼ばれていて、メタボーンズや中一光学のスピードブースターが有名だ。話を聞くだけだと夢のアダプターのように思えるが、実際は完成された光学系に余計なものを挟むので画質が劣化してしまう。

 

そんなわけで、今回は前回の反省を生かして、「明るいレンズをより明るく」するのではなく「画角を広げる」ために使用してみた。つまりズームレンズをつけて、絞って使うということだ。

 

α6000+Viltrox EF-E+Tamron 28-300(F11 79mm)

 

絞る前提で運用してみると、EF-M2で出たような露骨なハロは発生せず、かなりしっかりした印象になる。

 

α6000+Viltrox EF-E+Canon 16-35mm F4 L(F11 11mm)

 

マザーレンズが高性能なこともあるが、かなり良い。

 

使っていく上で気づいたことがある。フォーカルレデューサーを経由して撮影すると、マザーレンズによって光学特性ががらっと変化するのだ。開放で著しく性能が劣化するレンズと、それほど変化しないレンズと、逆に向上するレンズがある。たとえば次の2枚は顕著に影響が出ている。

 

α7R2+tamron 28-300(開放、望遠端)

 

α6000+Viltrox EF-E+tamron 28-300(開放、望遠端)

 

同じレンズをフルサイズに直接つけたときが1枚目、フォーカルレデューサーを経由したのが2枚目だが、明らかに開放時の解像度があがっている。tamron 28-300は通常、望遠端の開放では使い物にならないレベルの性能で、性能のピークがF11なのだが、レデューサーを通すと開放から既に実用で、F5でピークに達する。

 

このように望遠端では高性能化する一方、広角端では逆に性能が悪化した。開放でも実用画質だったのがレデューサーを通すと解像度が下がり、ハロも出て、収差も大きくなる。本来F8でピークとなるはずがF11までピークが来ない。いろいろと試してみると以下のようになった。

 

 20mm Art→開放での画質が大幅に悪化、性能のピークはF8

 35mm Art→開放での画質が大幅に悪化、性能のピークはF5.6

 50mm Art→開放・中央は高画質、周辺は悪化、ピークはF2.8

 28-300→広角端は悪化してピークも遅くなり、望遠端では逆に画質が向上、ピークも早くなる

 16-35F4L→開放の性能が大幅に悪化(ピークがF4→F11)

 

まとめると、フォーカルレデューサーは広角レンズとの相性は悪い。逆に望遠レンズは開放から画質が良くなる。また絞って使う前提なら悪影響はごく小さい。

 

 

なかなか良い写りをする。それに、レンズ交換してもセンサー面にゴミがつかないのはありがたい。相方は選ぶが悪い選択肢ではないようだ。前回ぼろくそに言ってごめんね。

 


超広角レンズというのは基本的に高価で、マイクロフォーサーズでも現行品は5万、フルサイズ向けともなれば10万円を超える。自分もそうだが欲しいけどなかなか買えないという人も多いと思う。そんな中で広角端15mmながら16,000円という値付けがされた「SIGMA 15-30mm F3.5-4.5 EX DG」を見つけたので拾った。EFマウントは歴史が長く玉数も多いせいで時々びっくりするほど安いレンズが見つかる。

 

発売時は初の15mm超広角ズームとあって話題となったようである。一応デジタル対応?らしい。とうぜん安いのには理由があって、これは2001年発売。18年前のレンズということだ。画質は以下。

 

F9、jpeg撮って出し。というか設定ミスでrawで撮れなかった。

 

中央と四隅の切り出し。けっこう厳しい条件での撮影なのだが色収差はそれほどない。中央はシャープだし、四隅も悪くない。

 

現像で色収差補正をかけるとほとんど完璧になる。というか、LRだとjpegでも色収差補正がきちんと働くことをはじめて知った。rawで撮る必要なさそう。

 

歪曲はそれなり。自動修正のプロファイルがないのが弱点だがEF16-35mm F4Lが歪曲具合が似てて適用すると良いらしい。

 

 

ほんとによく写る。個人的に気に入ったのが、フォーカスリングがとても大きいのでMFが楽ということだ。超広角レンズはほとんどMFだしフォーカスリングの使い勝手は重要だ。レンズの作りはちょっと古めかしいが、戦車みたいに頑丈だし、今のArtラインの鏡筒とちがって寒い場所に持ち出しても冷たくなりにくくてこっちのほうが良い。AFするとジーコジーコリングが回るが、どうせAFなんか使わないしどうでもいい気がする。

 

発売当時はそれなりに高級レンズだったようだが、18年たってみると、安くて、使い勝手が良くて、よく写る一品になっている。とてもオススメ。ただし生産終了品なので、サポートはしてくれない。そこは納得して使おう。SEL1224GとかSEL1635Zを買える人ならそっちがいいけど、値段が10倍なので、まあこっちでもいいんじゃない。差額で一杯飲もう。プアマンにはプアマンの美学があるのだ。


Tamron 28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZDをマウントアダプター経由でα7Sに繋げて撮影した。

 

最近キヤノンEFマウントの変なレンズをα7Sにつけて遊ぶのが自分の中で流行っている。今回はタムロンの10倍便利ズーム。ソニーFE純正には24-240という便利ズームがあるのだが、ワイ端が欲しい人はそちらを、300mmが欲しい人はタムロンを選ぶ感じである。もっとも値段はソニー純正が2倍くらいする。

 

このレンズ、高倍率ズームの割に540gと軽く(なんで300mmまであるのにソニーより軽いんだ?)、全域で結構まともな写りをすると評判だ。

 

28mm、結構良い。

 

60mm、これは素晴らしい。

 

97mm

 

110mm

 

188mm

 

300mm

 

広角端〜中望遠までは非常にシャープで、そこから先もまずまずといった感じ。高倍率ズームというと絞っても絞っても解像しないレンズというイメージがあるが、これはなぜか絞りさえすればよく写る。ただ開放はかなりユルめで広角端でF8、テレ端でF11くらいまで絞り込まないといけない。実質F11通しズームくらいに考えておいた方がいい。

 

そんなの暗すぎて使えんじゃないかと思っていたのだが、このレンズの手ブレ補正はとってもよく効く。広角側で3段〜4段、望遠端で4段〜5段分くらいは手ブレを抑えてくれる。そのうえα7SはISO12800くらいまでは平然と感度をあげられるので、ほとんどF11で固定して運用しても支障がない。

 

手持ち夜景(0.5sec)

 

 

300mmがこのサイズとはたまげたな。

 

コンデジのstylus1を持っていた人なら伝わるかもしれないが、あの「よくわからんが高倍率なのにどのズーム域でもちゃんと写ってて不気味だ」という釈然としない感じを、そのままフルサイズ用に持ってきたと考えて良い。白トビもしないし、感度もいくらでもあげられるし、いざとなれば絞りを開けばよいので、非常に使いやすい。いわゆるこれ1本あればいい「終のレンズ」というやつである。そのぶん構図の下手さが言い訳しようもなく露呈してしまうのだけど。


 

α7SにMC-11(マウントアダプター)経由で、EF28-80mm f3.5-5.6 usmというレンズをつなげて撮影した。

EF28-80mm f3.5-5.6 usm(無印)というレンズは1991年に発売されたEOS100QDというフィルムカメラのキットレンズだ。18年近く前の製品ということになる。ヤフオクで2500円で譲ってもらった。状態は綺麗。

 

 

 

EF28-80mm f3.5-5.6 usm(無印)

キヤノン謹製USMつき、これから5回もマイナーバージョンアップされる、28-80キットレンズの初号機である。初発だけあって設計には気合いが入っている。インナーズーム(っぽく鏡筒を長くして目立たなくしている)、フルタイムMFが可能なモデルで、ちょっとレンズは太めだが、使いやすい。

とはいえスペック自体は普通の、暗い、安価なフルサイズ用標準キットズームである。

失礼ながら、描写は期待できそうにないだろう、と思って使いはじめた。

 

とにかく性能が出そうなF8まで絞って撮ろう、とだけ考えてシャッターを切った。使えなかった使えなかったで、2500円だからいいや、と思った。

 

 

出てきた絵は素晴らしいものだった。α7Sのフルサイズ1200万画素センサーが、キットズームの光を優しく受け止めてくれていた。

 

α7Sは世界で最も優しいカメラだ。レンズに優しい――画素数が少ないぶん、過剰な解像度を要求しない――そして、画素ピッチが広いためテレセントリック性に対してもシビアでない。階調性とダイナミックレンジに優れ、多少暗いレンズでもISO感度でその描写力を支えてくれる。

 

もちろんユーザーにも優しい。写真1枚あたりのファイルサイズはα7Rシリーズの4分の1だ。

山ほど撮っても、SDカードがデータでいっぱいになることは、そう簡単にはない。

 

 

 

広いダイナミックレンジは風景を丸ごと受け止める。

 

 

描写は繊細で優しい(2500円のレンズだけど)

 

 

F8に固定していたらISO4000になっていた。高感度だけど、どこも破綻していない。

400グラムちょいのα7Sボディに、あわせて300グラムちょいのフィルム時代のキットズームとアダプターをつけるだけで、後はセンサーがうまいこと絵にしてくれる。

 

 

他のカメラの話をしよう。フルサイズミラーレスとか、E-M1Xとか、噂の8kカメラとか…。

今後発売を予定されているカメラは、利益率の高いプレミア路線のものがほとんどだ。当然カタログスペックを稼ぐため、画素数を増やしていく一方になるだろう。画素数が多ければ、そのマウントのレンズは嫌でも高画素対応しなければならなくなり、高価で、重くなるだろう。そしてボディも高画素に対応するべく、手ぶれ補正ユニットが必須となる。手ブレ補正ユニットが乗ればピクセルシフトもなし崩し的に導入されていくだろう。

 

多機能になれば消費電力が増え、バッテリーを大きくする必要性も出てくる。また大きなレンズとバランスの取れるボディも必要だ。こうしてあらゆる機材が大型化し、手荷物の総重量は増えていく。画素数が増えれば写真1枚のファイルサイズはどんどん重くなる。現像も大変だ。カメラはより便利になっていくはずが、ユーザーの使い勝手はどんどん悪くなっていく。

 

 

もちろん、画質を追及するという夢、方向性、ロマン、そういったものを否定するべきではない。だが、新しいカメラを使う上での体験(エクスペリエンス)は、日ごと重労働化していくばかりに思える。

 

一方、α7Sはユーザーになんの負荷もかけず、技術の進歩だけで、新しい体験を提供した。α7Sが改良したのはセンサーだけだ。ボディは何も重くなっていない。重いレンズも要求しない。

ユーザーはそこに軽いレンズをのっけて、シャッターを切れば良いだけだ。ISO感度を意識する必要もない。なんとも楽に、素敵な写真を撮ることができるようになった。

カメラの進歩というのは本来、こうあるべきだったのではないか?