2018/06

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・ローパスレス高画素機とFOVEONセンサーの解像力の差

ベイヤーセンサーとフォビオンセンサーの絵について、どちらが上かという不毛な議論や検証は絶え間なく続いてきた。このセンサーの違いについて、真剣に考えている人はたぶん、ほとんどいないだろうが――カメラから出てくる絵に撮影者が満足していれば、どちらであろうと構わないではないか――ここ半年ほどベイヤ―高画素機を一通り使ってみて、その違いについて、あえて書いておきたいと思う。

 

フォビオンで特筆される「解像度の高さ」はいまや周知のことだ。積層型センサーは極めて高い分離能力を持つ。しかし、他社の高画素カメラもまた素晴らしい画質を持っている。どちらも良いのは大前提の話としても、高解像度カメラ好きとしては「ローパスレスベイヤー高画素機(α7R3、D850)」と「フォビオンの最高画質機(sd Quattro H)」のどちらが最高の解像度を持つのか、やはり気になってしまうものだ。

 

まず、単純に画質サイト(https://www.dpreview.com/reviews/image-comparison?)でどこまで解像しているか比較してみる。

 

 

繰り返しになるが、このような解像度の比較は好奇心を満たす以上の意味合いはあまりない。

 

sd Quattro Hのトップ層は2,550万画素で、レンズは50mmArtを使用している。そのままjpegで出力すると、ベイヤー高画素機と画像サイズがあわなくなってしまうので、High res現像した画像を使う。これはS-HI出力のことであろう。FOVEONのrawデータを引き伸ばした絵になるわけだが、他機種の単純な拡大現像と違い、通常サイズの現像よりも明らかに解像度が高まるので、これを使用するのが最も解像力の高い出力方法ということになる。

 

 

sd Quattro Hの線の分解能力を見る。42MP-43MPの中間あたりまで、9本はっきり描写されていることがわかる。そこから先は8本にくっついてしまっているが、レンズの素晴らしい色収差補正力もあいまって、驚異的な分解能力を示している。5,100万画素相当の超高画質センサーの面目躍如である。

 

次にα7R3を検証する。有効画素数は約4240万画素で、解像度を最大限に高めるピクセルシフトを使用する。使用レンズはFE85mmF1.8のようだ。

 

 

FE85mmF1.8は色収差が補正しきれておらず、かなり滲んだ絵になってしまっている。それを差し引いても、46MPあたりまでは9本分離しているように見える。この辺りは個人個人で許容限度が違うだろうが、現在市場にあるカメラの中で(中判を除けば)トップクラスの、素晴らしい解像度であることに誰もが異論はないだろう。

 

検証結果をまとめると

 ・sd Quattro Hは約43MPの解像力があり、滲みも少ない。

 ・α7R3は約46MPの解像力があるが、若干の滲みがある。

 

この結果を見ると、ベイヤー高画素機とフォビオンはほとんど互角の解像度性能を持っていることになる。……という結論にしたいのだが、実をいうと、これは明らかにフォビオンに有利な検証方法だ。理由は次の画像を見て貰えばわかる。

 

 

sd Quattro H(右側)は斜め線を描写できず、モアレが発生してしまっている。線がジャギーを起こしている。

 

これはセンサーの仕組みを起因とする問題ではなく、単純にsd Quattro Hのトップ画素数が少ないがゆえの現象だ。フォビオンセンサーは「隣り合う線と線が分離している」ことは、トップ画素数をはるかに超える鮮明さで、極めてはっきりと認識できるが、「分離した線がどこに配置されているか」はトップ画素数以上のことはわからない。

 

したがって、直線の描写(ビルなど)は有利でも、それ以外の描写では高画素ベイヤー機に対しては、比較してかなり厳しくなってしまう。比較法を変えることで、この差を見かけ上縮めることはできるが(たとえば、α7R3の画像をsd Quattro Hの通常出力の画像サイズと同じに縮小した上で、解像度ではなく解像感を比較するとか)、それはベイヤー高画素機のトリミング耐性をオミットする行為だ。

 

この差を克服するには、さらなる高画素フォビオン機が必要になってくる。将来のフルサイズフォビオン機がその役割を担っているのだろう。しかし、はっきり言って、現段階において、僕にとってフォビオンの魅力は解像度ではない。高い解像度を持っていることは確かだが、さまざまな弱点を抱えてまで、あえて究極の解像度を求めるのなら、高画素ベイヤー機を選ぶという選択肢も検討するべきである。

 

 

・FOVEONの魅力

次の比較画像を見て頂きたい。

 

 

左側がα7R2に、Eマウントで最も解像度が高い単焦点レンズのひとつであるZEISS 55mmをつけて撮影したものだ。右側はsd Quattro(Hではない)に、17-50mmF2.8(2万円以下のズームレンズ)をつけて撮影したものである。

 

これは性能比較ではなく、フォビオンの特性を見るための比較なので、sd Quattroにとって圧倒的に不利な条件で並べられている。

見てわかる通り、圧倒的にα7R2のほうが解像度は上だ。赤いペイントがピクセル単位まで明確に分離していることがわかる。

 

もうちょっと拡大してみてほしい。

 

 

よくよく比較してみると、sd Quattroは、α7R2で拾っていない、細かい凹凸が強調されて描写されている。これがフォビオンの特性である。

フォビオンの画質には独特な空気感や立体感、実在感のようなものを感じる人が少なからずいる。マイクロコントラストの強調がその正体である。明らかに画素数でも解像度でも劣っているにも関わらず、一見してノイズに見える粒子を含めて、ざらざらとした質感を感じさせる描写をする、フィルム写真のような描写力こそフォビオンの魅力なのだ。

 

実は、αでもこれに近づけることはできる。現像でストラクチャーを振り、マイクロコントラストを高めればよい。

 

 

素材感は高まった。が、シャープネスが効きすぎてギトギトになってしまう。

 

このバランスがほとんど自動的に、完全に近い形でコントロールされているのがフォビオン機なのだ。

 

書き忘れたが、フォビオンは色も素晴らしい!

 

実をいうと、ここ半年ほど我が家からクアトロセンサー機が消えていた(――あんなにフォビオンをヨイショする記事を書いておきながら…――)理由は単純で、α機を試してみたかったのだ。それで家にフォビオン機があると使ってしまうし、資金の用意も難しかったので、売ってしまった。sd Quattroは世界一クールなカメラ、と思っていたにもかかわらず、だ。

 

まず悪名高き初代α7Rを試した。世間の「ブレる、うるさい、使いづらい、遅い」という評判に対して、個人的な使用感は悪くなかった。シグマのカメラを使っていた自分にとって、α7Rはまるでマンツーマンの担当者つきのカメラ教室のように感じた。高感度は使えなくもないし、EVFはグラグラしてないし、書き込み速度はsdQが徒歩だとすると新幹線並みだ。低感度画質も思っていたよりずっと良くて、気に入った。しばらく使ううちに、電子先幕シャッターが欲しくなり今度はα7R2に買い換えた。その際にレンズシステムを構築するため、dp Quattroも質に入れてしまった。

 

半年の時間が流れ、α7R2には大いに満足した。ダイナミックレンジも解像度も良好だし、手ブレ補正は実用的で、レンズは軽くて高性能でAFも早い。ポートレートをやらない自分には瞳AFの精度は要らないので、R3にする必要性は感じない。要するに、どこをとっても非の打ちどころがない、優れたカメラだ。

 

そして僕は、αを売ることなく、またsd Quattroを買い直した。

 

あえて繰り返そう、sd Quattroは、世界一クールなカメラだ!



 

 


EマウントのAPS-C用の望遠ズームレンズにSEL55210がある。これを何とかα7R鬚濃箸うと思っていじくりまわした。(写真はシルバー部分に反射防止のパーマセルテープを張ったもの)EマウントはAPS-Cもフルサイズも同じマウントなのが良いところだ。イメージサークルが違っても装着できるのでいろいろ試すことができる。

 

 

α7R髻SEL55210

 

フルサイズボディにSEL55210を装着するとこのようにケラレが発生する。といっても、望遠レンズはイメージサークルが大きい傾向にあるので、ひょっとしたらケラレも解消できるのではという予想を立てた。

 

 

マウント部分はこのようになっているので

 

 

ネジを外してリアバッフルを除去する(※真似しないでください)

 

 

この状態で望遠端から少し引いた位置(190mmくらい?)だと、四隅以外はほぼイメージサークルをカバーしている。予想通り。ただ当然APS-Cのイメージサークル外となる周辺の画質はあまりよくない。いざとなったらトリミングすればいいくらいの気持ちで使うなら問題ないだろう。いっぽう、もともとAPS-Cのほうがα7R鬚茲蠅皺菫妊團奪舛細かいので、それに対応しているぶん中央はかなり高画質になっている。

 

ただ、おもむろにリアバッフルを外したので弊害も発生する。

 

2枚目の中央にリング状のフレアが出ている。鏡筒内で光が乱反射しているのだ。それを防ぐ意味でリアバッフルがあるのだから、外したら出るのは当たり前なのだが。対策のためにもう少し加工してみることにする。

 

 

イメージサークルを少しでも広げるために、基盤部分の四隅を削って(※真似しないでください)

 

黒のパーマセルテープをシルバー部分に張り付けた。見栄えは悪いが、これでかなり改善する。

 

 

レンズ補正をかけて等倍。165mm前後。なかなか良い。1万円ちょっとのレンズでこれだけ写って軽ければ言うことない でも不可逆改造すると売却できなくなるので真似しないでください。もっと基盤を削れば四隅のケラレは完全解消するかもしれないけど、怖いのでできなかった。それとももともと四隅はカバーしていないのだろうか?

 

 


ニューキヤノネットQL17+FUJICOLOR 100

 

 

 

α7R+55mmZA(2018年撮影)

 

 

Nokia Lumia 1020(2014年撮影)

 

 

ニューキヤノネットQL17+FUJICOLOR 100(2017年撮影)

 

冒頭の写真はフィルムの巻き上げがおかしくて多重露光になっている(でも、これもいいかと思って…)。ウチのニューキヤノネットQL17はヤフオクで落札したもので、完動品という触れ込みだったのだが案の定距離計がズレていた。強烈に前ピンで、最初はボケ写真を連発してしまった。現像してみなければわからんのである。どうもカメラの素人が適当に分解して組み立ててチェックもせず「整備済!」と称してオークションに出してきているようだ。

 

結局プロのフィルムカメラ修理屋さんに頼んで直してもらったのだが、落札した価格より高くついてしまった。でも失敗写真は壊れていないと撮れないので、これはこれでひとつの結果としていいかと思う。フィルムカメラを使うと万事おおらかになるようだ。


・α7のレンズシステムと、その重さについて

 

前回、前々回と「いかに軽いα7のシステムを組むか」という活動に腐心していた話をしたので、もう少しだけレンズの重さについて。いま自分が使っている単焦点3本+α7R2の総重量は、582+225+281+472で1560gだ。自分にとってズームレンズは「使っていない焦点域は捨てているのと同じ」という存在なので、あまり使用頻度は高くない。便利なのは確かなのだけど、「今日はこの焦点域は使わないから、24-70のうち24-40だけ家に置いてくる」などというわけにはいかないので、結局は単焦点と足を組み合わせることにした。これも良かれ悪しかれで、山岳地帯でのネイチャーフォトなどでは、寄ったり引いたりするような足場がないので、ズームレンズを使わなければいけないこともあるだろう。

 

それに関係して、以下のような記事を見つけた。

 

ミラーレス一眼でFUJIFILM X-H1を選んだ理由。ネイチャーフォトでのベストセレクト

 

記事の内容は、X-H1がネイチャーフォトにおいてα7系よりも有利であるというもので、おおむね僕もこれには同じ思いだ。ちょっと廃村に入るだけならともかく、山岳地帯でα7を振り回すのは自分でもやりたくない。フジかオリンパスのフラッグシップでないとさすがに怖いと思う。で、面白いと思ったのは、レンズシステムの重量に関する以下の部分だ。

 

引用


ソニーのαシステムは軽量ではない

 

(中略)

 

広角から望遠までをズームレンズで揃えると重量はこのようになります。

SONY FUJIFILM
ボディ α7 572g X-H1 623g
広角レンズ FE 12-24mm F4 G 565g XF10-24mmF4 R OIS 410g
望遠レンズ FE 24-70mm F2.8 GM 886g XF16-55mmF2.8 R LM WR 665g
望遠レンズ FE 70-200mm F2.8 GM 1480g XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR 995g
3505g 2695g

ボディとレンズ3本で800gくらいX-H1のシステムの方が軽量です。フルサイズのセンサーに合わせたレンズなので当然です。


引用ここまで

 

『ソニーのαシステムは軽量ではない』のか? 比較を見て、目ざといというか神経症的な方は、ピンと来たかもしれない。というのも、フルサイズとAPS-Cでは被写界深度に1段分(厳密には4/3段分)の違いがあり、高感度耐性にもおおよそ1段分の性能差がある。したがって、同じ絵を作る機材として比べるなら、α7鵑F2.8通しではなくF4通しのレンズが妥当なのではないか、ということだ。

 

※は同等のレンズがなかったもの。

ボディ α7 572g X-H1 623g
広角 FE 12-24mm F4 G 565g※ XF10-24mmF4 410g
標準 FE 24-70mm F4 ZA OSS 426g XF16-55mmF2.8 655g
望遠 FE 70-200mm F4 G OSS 840g XF50-140mmF2.8 995g
合計 2403g 2683g

 

実際に比較してみると、このように重量にほとんど差はない。といっても、このような比較は言葉遊びのようなもので、実際にはF値が違えばシャッタースピードも変わるし、機材のランクが変われば硝材も変わるわけで、数値に異議をはさみたいわけではない。言いたいのはもっと別のことだ。もう少し視点を変えて、今度はAPS-Cとマイクロフォーサーズを比較してみる。こちらもほぼ1段分の差があるので、フジの機材をF4通し(…はないので、XFの廉価ズーム)に、マイクロフォーサーズをF2.8通しにした。

 

ボディ X-H1 623g GH5 645g E-M1M 498g
広角 XF10-24mmF4 410g 7-14mm/F4.0 300g※ ED 7-14mm F2.8 PRO 534g
標準 XF18-55mmF2.8-4 310g 12-35mm/F2.8 II 305g ED 12-40mm F2.8 PRO 382g
望遠 XF55-200mmF3.5-4.8 580g 35-100mm/F2.8 II  360g ED 40-150mm F2.8 PRO 760g※
合計 1923g 1610g 2174g

 

明るさも焦点距離も厳密にはそろっていないので、参考程度に見てもらいたいが、やはり思ったほど差はないように見受けられる(しかし、パナソニックのレンズは素晴らしい。抜きんでた軽さだ)。

 

ここで言いたいのは、光学は物理学であって、基本的に覆らないということだ。一般的に言われるように、センサーサイズが小さければイメージサークルも小さくできるので、レンズも小さくなるように思える。それは半分は当たっていて、半分はそうでもない。実際には被写界深度の差や、センサーの低感度・高感度の特性の違いで、より大きなセンサーの絵に近しい絵を作ろうと考えると、口径を大きくしなければならず、そうなれば周辺画質が荒れる。開放からまともに使えるようにするためには、大量の補正レンズが必要になり、またイメージサークルを大きくせねばならず、結局レンズは大きくなる。

 

25mm F1.2 PROを思い出してほしい。マイクロフォーサーズのセンサーをカバーするレンズだが、410gある。FE 55mm F1.8 ZAは281gだ。メーカーを変えたり、センサーを変えたりしても、この宇宙で同一の物理学に縛られている以上は「高画質なレンズは大きく重い」という法則からは逃れられない。逆にいうと、システムを軽くしようと思えば、いくらでも軽くできるし、また重くもできる。メーカーがそういうレンズを作るか、作らないか。結局のところ、システムが拡充されていけば、どのマウントを選んでも、最後に行きつくところは、自分が「どこまでで妥協できるか」という話になる。

 

 

・レンズシステムの行きつくところ

 

今後、ミラーレスが完全に市場の中心になることは明々白々だ。レンズはどうなるのか? 超広角レンズはミラーレスのフランジバックの恩恵を受けて小さくなるだろうが、他のレンズは基本的に、光学系が大きく変わることはないと思われる。というか、硝材が根本的に変わらない以上は、変化はない(と、いうようなことをSIGMAのCEOが言っていた…)フルサイズでも、APS-Cでも、マイクロフォーサーズでも、明るいレンズは依然としてでかいままであるし、暗いレンズは小さい。

 

ただ、光学系の縛りから外れた要素もある。それはハイレゾ撮影だ。既にPENTAX K-1m2には手持ちハイレゾ(名前はリアレゾだが)が組み込まれている。ハイレゾ・リアレゾは写真を複数枚撮影し、それを組み合わせることで高い解像感を得る技術だが、G9では約8000万画素相当の高解像撮影モードとしても使われている。要するに、言いたいのは「重いズームレンズをいくつも持ち歩かなくても、単焦点で超高画素撮影してトリミングすりゃいいんじゃないか」ということだ。

 

今でもソニー機には全画素超解像ズームという機能があるが、これを突き詰めていけば、それほど無理な光学系を用意しなくとも、解像度の高いレンズさえあれば、2倍、3倍くらいのズーム域でしゃんとした画は取れるんじゃないかと思う。横着者の理想を言えば、超広角レンズが1本あれば、百億画素くらいで撮影して、あとは無限にデジタルズームしてそれで済むのが一番いい。さすがにこれは無理な話だろうけど、将来的には近い姿になるんじゃないかなとは思う。まずはオリンパスが手持ちハイレゾ、次にフジ、ソニーと来るように思う。


α7R+OM-SYSTEM ZUIKO AUTO-T 200mm F5/F8

 

広角+標準+望遠のカメラ・システムを考えるとき、自分がカメラを使うシチュエーションをまず想像する。自分の場合は神社探索が主なので、獣道や林道を行き来することが多く、そのとき小さくてかさばらない、軽いものを目指す、という大前提を立てた。で、超広角と標準レンズはすんなり決まったが、望遠はなかなか見つからない。望遠ズームはどれも重く、巨大で、とてもぶら下げたまま動くのには適さない。なかなか許容範囲の重量内に入らない。

 

しかたなくオールドレンズにまで手を広げ、MINOLTAの135mm、300mmも試した。シャープで現代でも充分使えるよ、とのOMファンの口車に乗って、小型軽量で有名なOM-SYSTEM ZUIKOの135mmF2.8、F3.5、それぞれマルチコートを(わざわざebayでアメリカから取り寄せて!)購入して試した。しかし設計が古いため、フリンジがキツく、ユルい画作りで、α7R2の4200万画素センサーには到底対抗できない。ポートレートには良いのだろうが、風景用としては実用に耐えない。

 

それらを処分して、最後に唯一残ったのが、冒頭の1枚を撮ったOM-SYSTEM ZUIKO AUTO-T 200mm F5。単焦点なのにF5。暗い。暗黒ズームならぬ暗黒単焦点。いまだったらこんな暗い単焦点レンズは作られないであろう。スペックが低すぎて売れないし、焦点域は普通の望遠ズームレンズに含まれているから、メーカーが作る必要性を感じないだろう。

 

だが、自分にはこれがベストのレンズだった。暗いし、200mmは中途半端だが、描写は素晴らしい。1段絞ればフリンジは消えるし、それなりにシャープ。そして、何より軽いのだ。マウントアダプターつきで472g。FE 70-200mm F4 Gは840gだ。ご冗談でしょう?

 

上の写真の等倍切り出し。現像時に強烈にストラクチャーを振ったので荒れているが、現像して解像感を増す効果があるということは、元のrawに充分な情報量があることの証左である。OM-SYSTEM ZUIKO AUTO-T 200mm F5、恐ろしい実力。暗いOMレンズ群のなかで、これ1本だけがズバ抜けている。暗黒の力だ。

 


 

E 10-18mm F4 OSSはAPS-C用の超広角レンズで、NEXやα6000シリーズなどにつけると15-27mmをカバーする使い勝手の良い1本だ。画質もまずまず。ところで、このレンズ、一部のズーム域では、実はフルサイズのイメージサークルをカバーしている。実際にα7シリーズに装着してみると、13mmから16mmくらいまでは確かにケラレが発生しない。

 

フルサイズ用超広角レンズとしては、評判の良い小型のFE 16-35mm F4 ZA OSSや、FE 12-24mm F4 Gがあるが、これらはいくら小型とはいえ重量は500グラム以上ある。ペットボトル1本はある重さの、めったに使わない超広角レンズを、「ひょっとしたら使うかも」というだけで常時持ち運ぶのは結構大変だ。

 

E 10-18mm F4 OSSは200グラムちょっとしかない。単焦点のLAOWA 15mm F2 Zero-Dや、SUPER WIDE HELIAR 15mm F4.5より軽いし、OSSもあるし、AFも効く。愉快なことに、このレンズは広角側は樽型、望遠側は糸巻型のディストーションがあり、中央地点である14mmはそれが打ち消し合ってほぼディストーションはゼロになっている。

 

α7R髻E 10-18mm F4 OSS 14mm

ディストーション補正あり(ディストーション エリアを隠すを『ON』)

 

ディストーション補正なし(補正ありと同じ画角でトリミング)

 

補正なしでも気になるほどの歪曲は見られない。ラボテストによると、14mmでの歪曲は0.355%だ。参考までにゼロ・ディストーションを謳うLAOWA 15mm F2 Zero-Dは0.93%の樽型歪曲がある。というか、フルサイズで撮影し補正をかけると、逆に樽型にゆがんでしまっているような気がする。補正なしのほうが自然なようだ。周辺はさすがに流れるが、もっと絞り込めばマシになるし、まあこんなものだろう。


SIGMA DP2 Merrill 

 

Sony α7R+55mmZA