2019/03

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YONGNUO AF 50mm f1.8というレンズがある。ちょっと前にいろいろと話題になった激安レンズで、ググってもらえばわかるがEF50mmF1.8の中国製コピー品だ。元レンズでさえぶっちぎりで安い撒き餌レンズなのだが、YONGNUO50mmは人件費の安い中国メーカーがさらにコストダウンまで考慮して作られたことで輪をかけて安く、五千円を切る値段で買える。

 

でも所詮粗悪なコピー品でしょ? と言うなかれ、レンズ構成は古典的なダブルガウスでいわば枯れた技術の集大成のようなものだ。そしてプラマウントのおかげで非常に軽い。レンズのみで117gだ(フルサイズ向けのレンズ!)そもそも日本の誇るニッコールだって、最初はライツやツァイスのコピーだったのだから、他人のことは悪くいえないのである。ただYONGNUO50mmはレンズ構成だけでなく、見た目がキヤノン50mmと全く同じというのがすごい。間違えて買わせる気なのかと思うくらいそっくりで、ロゴ以外相違点がない。2メートル離れたら肉眼では判別不能だろう。さらに面白いのが同じレンズ構成でニコンマウント版も出ていて、そいつはニコン50mmF1.8にそっくりなのだ。わざわざ別のデザインにする必要ある? ひょっとしてこれはパクリじゃなくてリスペクトなのだろうか。

 

 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

 

今回はヨンヌオ50mmをスピードブースターを介してα6000につけることで、APS-C用35mmF1.3として扱ってみることにした。似たスペックのレンズだとフジXF35mmF1.4やシグマ30mmF1.4だろうか。もっともViltrox EF-Eは電子接点有のアダプターとはいえAF速度は終わっている(というか、AFしても一生合焦しない)つまり実質的にはMFレンズであるので、比較対象は7artisansかNeewerの35mm f1.2かも。αで使うぶんには直接的ライバルはE35mm F1.8 OSSかな。

 

 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

 

絞り開放。現像でマイクロコントラストをあげてあるが、中心部はかなりしっかりした写りをしている。若干ハロもパープルフリンジも出ているが、RAW現像で取り除けるレベルだ。sdQのキットレンズとして手に入れたシグマ30mmF1.4Artを使っていた時は、開放のフリンジの多さに閉口したが、ヨンヌオはかなりまともだ。使えるか使えないかといったら「積極的に使いたくはないが、使おうと思えば使える」というレベルで、正直シグマの開放より実用的だ。シグマのほうがずっと結像能力は高いけど(特に周辺)、結像していてもフリンジだらけでは結局使えないわけで…。

 

 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

 

レンズ傾向としては割とハイコントラストでファインダーを覗いていて楽しい。色はナチュラルで現像時にいじりやすい感じだ。フォーカルレデューサーをつけたことによる画質面でのネガは特段、感じられない(前述のとおりAFはできないし、たまにフリーズするけど、電源OFFで直る)。普通にハイスピードレンズになっている。

 

 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

 

像面湾曲は結構ある。ピント面がズレるので周辺画質が荒れるのだ。とはいえどっちみち開放では周辺画質は終わっているわけで、絞れば像面湾曲も周辺画質そのものも良くなるので(被写界深度に入るので)使い方で回避できる。どうせビネットで落としちゃうし周辺を被写体に使わなきゃいいだけなので別に良いといえば良い。

 

 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

 

F1.7(マザーレンズでいうとF2.5くらい)程度まで絞り込むと、ハロは消え急激に解像度が高まり、無加工でも完全に実用レベルとなる。周辺画質もかなり改善している。ボケも悪くないと言える部類ではないだろうか。美しいとは言えないかもしれないが、それほど過剰補正気味でもないらしく二線傾向はない。というか、ちゃんとした現代レンズだ。

 

 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

YONGNUO AF 50mm f1.8+Viltrox EF-E+α6000 

 

そして光量と色さえ豊富にあれば、色鮮やかな素晴らしい描写をする。軽くて、明るくて、よく写る。他になんか言うことある? もちろんXF35mmF1.4が買えるならそっちのほうがいいが、別にヨンヌオだって悪くない。これが五千円で手に入るとは素晴らしい!


 

前回EF-M2スピードブースターのレビューで、開放時の画質の劣化から「スチル向きではない」と一刀両断にしてしまったのだが、懲りずにまたEF-Eのフォーカルレデューサーアダプターを買ってしまった。何度騙されても縮小光学系にはロマンがあるので買ってしまう。ニコンF-Eアダプター、前回のキヤノンEF-マイクロフォーサーズと、今回買ったキヤノンEF-Eでウチに3つもある。こんなに集めて何に使うんだ。

 

レデューサーはあまり一般的な代物ではないので軽く解説すると、こいつはフルサイズ用のイメージサークルがあるレンズの結像面を、より小さなセンサーにあわせて縮小することで、画角を広げつつ明るさを1段上げるアダプターのことである。センサー前にレンズを挟む縮小光学系アダプターと呼ばれていて、メタボーンズや中一光学のスピードブースターが有名だ。話を聞くだけだと夢のアダプターのように思えるが、実際は完成された光学系に余計なものを挟むので画質が劣化してしまう。

 

そんなわけで、今回は前回の反省を生かして、「明るいレンズをより明るく」するのではなく「画角を広げる」ために使用してみた。つまりズームレンズをつけて、絞って使うということだ。

 

α6000+Viltrox EF-E+Tamron 28-300(F11 79mm)

 

絞る前提で運用してみると、EF-M2で出たような露骨なハロは発生せず、かなりしっかりした印象になる。

 

α6000+Viltrox EF-E+Canon 16-35mm F4 L(F11 11mm)

 

マザーレンズが高性能なこともあるが、かなり良い。

 

使っていく上で気づいたことがある。フォーカルレデューサーを経由して撮影すると、マザーレンズによって光学特性ががらっと変化するのだ。開放で著しく性能が劣化するレンズと、それほど変化しないレンズと、逆に向上するレンズがある。たとえば次の2枚は顕著に影響が出ている。

 

α7R2+tamron 28-300(開放、望遠端)

 

α6000+Viltrox EF-E+tamron 28-300(開放、望遠端)

 

同じレンズをフルサイズに直接つけたときが1枚目、フォーカルレデューサーを経由したのが2枚目だが、明らかに開放時の解像度があがっている。tamron 28-300は通常、望遠端の開放では使い物にならないレベルの性能で、性能のピークがF11なのだが、レデューサーを通すと開放から既に実用で、F5でピークに達する。

 

このように望遠端では高性能化する一方、広角端では逆に性能が悪化した。開放でも実用画質だったのがレデューサーを通すと解像度が下がり、ハロも出て、収差も大きくなる。本来F8でピークとなるはずがF11までピークが来ない。いろいろと試してみると以下のようになった。

 

 20mm Art→開放での画質が大幅に悪化、性能のピークはF8

 35mm Art→開放での画質が大幅に悪化、性能のピークはF5.6

 50mm Art→開放・中央は高画質、周辺は悪化、ピークはF2.8

 28-300→広角端は悪化してピークも遅くなり、望遠端では逆に画質が向上、ピークも早くなる

 16-35F4L→開放の性能が大幅に悪化(ピークがF4→F11)

 

まとめると、フォーカルレデューサーは広角レンズとの相性は悪い。逆に望遠レンズは開放から画質が良くなる。また絞って使う前提なら悪影響はごく小さい。

 

 

なかなか良い写りをする。それに、レンズ交換してもセンサー面にゴミがつかないのはありがたい。相方は選ぶが悪い選択肢ではないようだ。前回ぼろくそに言ってごめんね。

 


超広角レンズというのは基本的に高価で、マイクロフォーサーズでも現行品は5万、フルサイズ向けともなれば10万円を超える。自分もそうだが欲しいけどなかなか買えないという人も多いと思う。そんな中で広角端15mmながら16,000円という値付けがされた「SIGMA 15-30mm F3.5-4.5 EX DG」を見つけたので拾った。EFマウントは歴史が長く玉数も多いせいで時々びっくりするほど安いレンズが見つかる。

 

発売時は初の15mm超広角ズームとあって話題となったようである。一応デジタル対応?らしい。とうぜん安いのには理由があって、これは2001年発売。18年前のレンズということだ。画質は以下。

 

F9、jpeg撮って出し。というか設定ミスでrawで撮れなかった。

 

中央と四隅の切り出し。けっこう厳しい条件での撮影なのだが色収差はそれほどない。中央はシャープだし、四隅も悪くない。

 

現像で色収差補正をかけるとほとんど完璧になる。というか、LRだとjpegでも色収差補正がきちんと働くことをはじめて知った。rawで撮る必要なさそう。

 

歪曲はそれなり。自動修正のプロファイルがないのが弱点だがEF16-35mm F4Lが歪曲具合が似てて適用すると良いらしい。

 

 

ほんとによく写る。個人的に気に入ったのが、フォーカスリングがとても大きいのでMFが楽ということだ。超広角レンズはほとんどMFだしフォーカスリングの使い勝手は重要だ。レンズの作りはちょっと古めかしいが、戦車みたいに頑丈だし、今のArtラインの鏡筒とちがって寒い場所に持ち出しても冷たくなりにくくてこっちのほうが良い。AFするとジーコジーコリングが回るが、どうせAFなんか使わないしどうでもいい気がする。

 

発売当時はそれなりに高級レンズだったようだが、18年たってみると、安くて、使い勝手が良くて、よく写る一品になっている。とてもオススメ。ただし生産終了品なので、サポートはしてくれない。そこは納得して使おう。SEL1224GとかSEL1635Zを買える人ならそっちがいいけど、値段が10倍なので、まあこっちでもいいんじゃない。差額で一杯飲もう。プアマンにはプアマンの美学があるのだ。


Tamron 28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZDをマウントアダプター経由でα7Sに繋げて撮影した。

 

最近キヤノンEFマウントの変なレンズをα7Sにつけて遊ぶのが自分の中で流行っている。今回はタムロンの10倍便利ズーム。ソニーFE純正には24-240という便利ズームがあるのだが、ワイ端が欲しい人はそちらを、300mmが欲しい人はタムロンを選ぶ感じである。もっとも値段はソニー純正が2倍くらいする。

 

このレンズ、高倍率ズームの割に540gと軽く(なんで300mmまであるのにソニーより軽いんだ?)、全域で結構まともな写りをすると評判だ。

 

28mm、結構良い。

 

60mm、これは素晴らしい。

 

97mm

 

110mm

 

188mm

 

300mm

 

広角端〜中望遠までは非常にシャープで、そこから先もまずまずといった感じ。高倍率ズームというと絞っても絞っても解像しないレンズというイメージがあるが、これはなぜか絞りさえすればよく写る。ただ開放はかなりユルめで広角端でF8、テレ端でF11くらいまで絞り込まないといけない。実質F11通しズームくらいに考えておいた方がいい。

 

そんなの暗すぎて使えんじゃないかと思っていたのだが、このレンズの手ブレ補正はとってもよく効く。広角側で3段〜4段、望遠端で4段〜5段分くらいは手ブレを抑えてくれる。そのうえα7SはISO12800くらいまでは平然と感度をあげられるので、ほとんどF11で固定して運用しても支障がない。

 

手持ち夜景(0.5sec)

 

 

300mmがこのサイズとはたまげたな。

 

コンデジのstylus1を持っていた人なら伝わるかもしれないが、あの「よくわからんが高倍率なのにどのズーム域でもちゃんと写ってて不気味だ」という釈然としない感じを、そのままフルサイズ用に持ってきたと考えて良い。白トビもしないし、感度もいくらでもあげられるし、いざとなれば絞りを開けばよいので、非常に使いやすい。いわゆるこれ1本あればいい「終のレンズ」というやつである。そのぶん構図の下手さが言い訳しようもなく露呈してしまうのだけど。


 

α7SにMC-11(マウントアダプター)経由で、EF28-80mm f3.5-5.6 usmというレンズをつなげて撮影した。

EF28-80mm f3.5-5.6 usm(無印)というレンズは1991年に発売されたEOS100QDというフィルムカメラのキットレンズだ。18年近く前の製品ということになる。ヤフオクで2500円で譲ってもらった。状態は綺麗。

 

 

 

EF28-80mm f3.5-5.6 usm(無印)

キヤノン謹製USMつき、これから5回もマイナーバージョンアップされる、28-80キットレンズの初号機である。初発だけあって設計には気合いが入っている。インナーズーム(っぽく鏡筒を長くして目立たなくしている)、フルタイムMFが可能なモデルで、ちょっとレンズは太めだが、使いやすい。

とはいえスペック自体は普通の、暗い、安価なフルサイズ用標準キットズームである。

失礼ながら、描写は期待できそうにないだろう、と思って使いはじめた。

 

とにかく性能が出そうなF8まで絞って撮ろう、とだけ考えてシャッターを切った。使えなかった使えなかったで、2500円だからいいや、と思った。

 

 

出てきた絵は素晴らしいものだった。α7Sのフルサイズ1200万画素センサーが、キットズームの光を優しく受け止めてくれていた。

 

α7Sは世界で最も優しいカメラだ。レンズに優しい――画素数が少ないぶん、過剰な解像度を要求しない――そして、画素ピッチが広いためテレセントリック性に対してもシビアでない。階調性とダイナミックレンジに優れ、多少暗いレンズでもISO感度でその描写力を支えてくれる。

 

もちろんユーザーにも優しい。写真1枚あたりのファイルサイズはα7Rシリーズの4分の1だ。

山ほど撮っても、SDカードがデータでいっぱいになることは、そう簡単にはない。

 

 

 

広いダイナミックレンジは風景を丸ごと受け止める。

 

 

描写は繊細で優しい(2500円のレンズだけど)

 

 

F8に固定していたらISO4000になっていた。高感度だけど、どこも破綻していない。

400グラムちょいのα7Sボディに、あわせて300グラムちょいのフィルム時代のキットズームとアダプターをつけるだけで、後はセンサーがうまいこと絵にしてくれる。

 

 

他のカメラの話をしよう。フルサイズミラーレスとか、E-M1Xとか、噂の8kカメラとか…。

今後発売を予定されているカメラは、利益率の高いプレミア路線のものがほとんどだ。当然カタログスペックを稼ぐため、画素数を増やしていく一方になるだろう。画素数が多ければ、そのマウントのレンズは嫌でも高画素対応しなければならなくなり、高価で、重くなるだろう。そしてボディも高画素に対応するべく、手ぶれ補正ユニットが必須となる。手ブレ補正ユニットが乗ればピクセルシフトもなし崩し的に導入されていくだろう。

 

多機能になれば消費電力が増え、バッテリーを大きくする必要性も出てくる。また大きなレンズとバランスの取れるボディも必要だ。こうしてあらゆる機材が大型化し、手荷物の総重量は増えていく。画素数が増えれば写真1枚のファイルサイズはどんどん重くなる。現像も大変だ。カメラはより便利になっていくはずが、ユーザーの使い勝手はどんどん悪くなっていく。

 

 

もちろん、画質を追及するという夢、方向性、ロマン、そういったものを否定するべきではない。だが、新しいカメラを使う上での体験(エクスペリエンス)は、日ごと重労働化していくばかりに思える。

 

一方、α7Sはユーザーになんの負荷もかけず、技術の進歩だけで、新しい体験を提供した。α7Sが改良したのはセンサーだけだ。ボディは何も重くなっていない。重いレンズも要求しない。

ユーザーはそこに軽いレンズをのっけて、シャッターを切れば良いだけだ。ISO感度を意識する必要もない。なんとも楽に、素敵な写真を撮ることができるようになった。

カメラの進歩というのは本来、こうあるべきだったのではないか?


 

↓から切り出したもの。

 

α7R2 + MC-11 + SIGMA 20mm F1.4 DG Art

 



前回の検証結果がどうしても納得いかなかったので、最新のマイクロフォーサーズセンサーを使っているG9と、α7R2の画質を厳密に検証することにした。

 

 

使用する機材の組み合わせは以下の通り。

 DC-G9 PRO + SIGMA 35mm F1.4 DG ART(換算70mm)

 α7R2 + SIGMA 70mm F2.8 EX DG MACRO

 

そもそもマイクロフォーサーズとフルサイズの画質を比較することになったいきさつは、いくつかのブログ記事にて「マイクロフォーサーズはフルサイズに比べて2段分被写界深度を深くできるうえに、手ブレ補正が強力なので、感度を何段も下げることができ、状況によってはマイクロフォーサーズはフルサイズの画質に匹敵、あるいは凌駕する」と書かれていたためだ。これをうのみにして自分はG9を買った(良いカメラだ)。しかしまことしやかに書かれているこの理論を、(ラボテストの数字を並べたブログはあったが)実機できちんと検証した記事はひとつもなかったので、自分で機材をそろえて比較することにした。

 

前提条件として、マイクロフォーサーズの手ブレ補正はフルサイズに比べて何段分強力かを測定することにする。

 

壁に張った1000円札を同じ距離から換算70mmで撮影し、手ブレ補正の効き具合を調べた。これによると、G9はシャッタースピード1/4秒の撮影でもシャープな画像を50%の確率で得られることが分かった。大まかにいって、これは4段分の効果だ。

 

α7R2は1/8秒で50%以上シャープな画像を得られた(思ったより効きが強かった)。これは3段分の効果だ。

 

これを踏まえて測定条件は以下とする。

 DC-G9 PRO + SIGMA 35mm F1.4 DG ART(換算70mm)

  :F2.8で撮影する。

 α7R2 + SIGMA 70mm F2.8 EX DG MACRO

  :被写界深度を揃えるため、2段絞った状態(F5.6)で撮影し、

   さらに手ブレ補正も加味してG9のISO感度から3段分上げる(G9がISO200ならばα7R2はISO1600)

 

千円札を撮影し、G9の画像サイズにα7R2の画像を縮小したうえで、等倍で画質を比較する。すべてjpeg、AWBとする。

以下検証結果。

 

 

αが上に見える。

 

同上。

 

同上。

 

同上。

 

一応、レンズはマイクロフォーサーズ専用のものではなく、EFマウントのものをアダプターを噛ませて使用しているので、その点はまだ検証の余地はある。それも踏まえた結論、

 

マイクロフォーサーズの最新センサーは焦点距離70mm、ISO200〜ISO1600までにおいて、

手ブレ補正効果分と被写界深度2段分(合計3段分)感度をあげたフルサイズの画質を越えることはない

 

 

おまけ:G9PRO+SIGMA 70mm EX DG MACRO+ハイレゾショット

 

このカメラすごすぎる

 

結論2:ハイレゾショットを使えば超える


 

・Viltrox EF-M2 スピードブースターにF1.4のレンズを装着し、F1.0にしたときの画質について、実際にやってみたので、記録として。いろんなレビューサイトを見ると「実用に足る」「中心はマザーレンズより解像度がアップ」「使い物にならない」「これでフルサイズはもういらない」「画質は多少劣化」と評価が真っ二つにわれているので、人柱として少しは参考になるかと思う。察した方もいると思うが、今回は失敗談である。

 

 

F1.0(SIGMA 35mm F1.4 Art)

 

F2.8(マザーレンズはF4まで絞ったことになる)

 

・なお、G9につけると、AFは爆速だ。

 

・画質について、正直なところを申し上げれば、これは動画用であって、静止画向きではない。開放では滲み(ハロ?)の影響が激しく相当モヤついた絵になってしまう。絞れば多少マシになるが、それなら最初から純正のレンズを使った方が良い。というわけで、はっきりいえば、ダメだ。

 

・なぜこの画質で高評価のレビューがあがるのか謎だったので、いろいろ試してみたところ、室内で近距離撮影した時はこの強烈なネガは出なかった。出る時と出ないときがある。このハロはおそらく草むらがそれぞれすべて発光しているような、ハードな環境でのみ出るのだろう。そういうわけで、部屋の中で物撮りをするには良いが、フィールドでの使用は難しい。

 

・ソフトフィルターがかかったようになるので、星撮りには良いかもしれない。

 

・Viltrox NF-Eも持っているので試したが、同様のハロが出る。

 

・スピードブースターによりF値を下げ、ボケ量を稼ぎつつ夜間撮影もこなせるので、フルサイズを置き換えられるかと思って買ってみたが、そんなうまい話があるわけがなかった。高い勉強代だった。

 

 

 

・マイクロフォーサーズとは思えないほどボケ量が出るので、情緒あふれる画にはなるのだが。

 


 

手ブレ補正により低照度に強いとされるG9と、高感度の画質が優れているα7R2を比較する。想定しているのは実写で低照度下において、手持ち撮影を行った状況で、条件は以下。

 

 ・G9はISO200(基準感度)α7R2は感度をあげながらシャッタースピードをあげていく

 ・レンズは同じレンズを使う(SIGMA 35mm F1.4 Art)

 ・被写体が同じ大きさになるよう撮影し、一部をトリミングして並べる

 ・RAWで撮影し、3段増感する。

 

フルサイズとマイクロフォーサーズで同じレンズを使うと画角が変わってしまうので厳密な比較ではないが、レンズを変えると今度は透過率を含めた明るさ(T値)も変わってしまい余計ややこしいので、今回は同じレンズで比較する。jpegでのノイズ処理能力も重要な画質に関する要因ではあるが、自分の使用用途ではシャドーの持ち上げを多用するので、今回はRAWの画質に注目し、jpegの性能はオミットする。

 

G9 ISO200 目の部分をトリミングする。

 

左がG9、右がα7R2。

低感度で比較してもしょうがないので、2段感度をあげてISO800から。

 

増感した時点で色がG9はすでにちょっとおかしいし、ディティールが溶けている(手ブレしてないか不安になるがたぶんしてないと思う)。αが上だと思う。というかαのほうがちょっと手ブレしてる。

 

ISO1600。まだαが上に見える。

 

ISO3200。4段感度をあげてもまだαのほうがシャープに見える。

 

微妙。ノイズはαが派手に出ている。

 

さすがにG9のほうが上。

 

マイクロフォーサーズは2段分被写界深度が深く、手ブレ補正が強力なのでそのぶん感度を下げた状態で撮影できる、したがって低照度に強い、というのがよく聞く言説で、自分もそう思っていた。今回の結果はちょっと驚き、いやかなりショックだ。同じ換算焦点距離でもう一度ちゃんと検証したいが、そもそも低照度だとG9は最低感度でもディティールが溶けてしまっている気がする。受光素子サイズが4倍、画素数2倍はかように大きいものか。

 

当たり前だけど、適正露出で撮れば色が変になったりディティールが飛んだりすることはない。

 

1/2sec。

 

ただG9のrawを増感・減感して画像を加工するとやはり厳しいところがある。そういうのはフルサイズに任せておけということなのだろう。手ブレ補正がいくら強力でも、増感・減感を前提とするなら最初から手ブレを防ぐために3段・4段と感度をあげたフルサイズのほうが加工耐性は上ということだ。ラボテストだとG9の基準感度におけるダイナミックレンジは10EV前後とのことで、フルサイズのISO400とか800あたりと同等の性能ということだったが、まあ、あまりああいうのは当てにしない方が良いようだ。

 

 

それはそれとして、G9の使い勝手はすばらしい。手持ちで星が撮れた(衝撃的だ…)。